営業1部・T島です。
暦も9月に入り、虫の音が心地よく聴こえたりと深まりつつある秋を感じる今日このごろです。
秋といえば「食欲の秋」「行楽の秋」と楽しみも多いのですが…。いいことばかりでもありません。招かれざるお客様がやってくる季節でもあります。そう、ご存知の【台風御一行様】がいらっしゃいます。
特に9月は台風が年間で最も発生しやすい月でこの10年間の平均で4.8回発生と1週間に1回以上のペースです。昨年は何と7回発生とハイペースでした。ただ、発生数ではなく日本への上陸数となると数がぐっと減ってこの10年間の平均で1回となります。それでも1回は必ず来ると覚悟すべきかとは思います。
ここで台風の発生のメカニズムについて簡単ご紹介しましょう。
1 太陽の日射を受けた海水温の上昇で大気が水蒸気の補給を受け不安定化する
2 赤道付近で北東貿易風と南東貿易風がぶつかり、かなり強力な上昇気流が発生し多数の積乱雲の形成。
3 この積乱雲発生に際し上空で大量の熱が放射された結果、気圧を下げ熱帯低気圧となる
4 この熱帯低気圧に向けさらに周辺の大気が吹き込み、さらなる積乱雲を形成
5 上記3・4のサイクルが繰り返され組織だった熱帯低気圧の中心最大風速が17.2mを超えると台風になります
貿易風は地球の時点による偏西風の折り返しのようなもので常に吹いていますから、やはりポイントは海水温といえます。台風は本来、自らの強風により海水の暖かい表面層と冷たい深層が混ざった結果、冷やされ水蒸気の補給が弱まり弱体化していきます。ところが近年はフィリピン沖の特に深さ100Mまでの海水温が高く、冷やされずに台風が弱まるどころかさらに狂暴化する傾向にあります。マリアナ海溝あたりで急激に気圧が下がるのもこれが原因と指摘されています。
このまま地球温暖化が進めば今世紀末には最大風速80M超の「スーパー台風」の発生も予想されています。そうなると小石が弾丸のようになったり、津波のような高潮が発生するなど甚大な被害が出るようです。
弊社現場近くの柵(2014年8月・台風11号による)
おおげさに聞こえますが自治体レベルでも対策を進めているなどいずれその日が来るのでしょう。あらためて水の確保、非常食の見直し、避難経路の確認など防災への意識を高めたい今日このごろです。