営業第2部 取締役部長のS水です。
一定の年齢以上になると、映画入場料が割安になるという、シニア世代には有り難い特権で、映画館へ足を運ぶ回数が増え、邦画・洋画・アニメを問わず楽しんでいます。この夏、あの「サマーウォーズ」(2009)で世界が注目した監督・細田守氏(1967〜)の新作映画を観に行きました。
「おおかみこどもの雨と雪」 この映画の中であまた印象に残るシーンの中からひとつ。
都会から山里農業へ、憧れに似た気分だけで引っ越してくる家族が、あまりの農業の厳しさに耐えかね短期間で戻ってしまう現在。この映画の主人公の母子も農業教本片手に自己流の解釈で始めるものの、実践で失敗を重ねギブアップ寸前に。そこへ救いの手を差し伸べるのがその土地の古老。自らは手を貸そうとせず、無愛想だが的確な指示とアドバイスして主人公家族の自立の道を作ってくれるというシーン。
翻ってわが身の置き換えますと、日々農家の方たちが丹精込めて栽培していただく農作物を販売しているわけで、映画の内容とリアルタイムに同化してしまうことに。これからも精一杯の仕事でお返ししなければという責務を感じ、勤労に対する感謝をスクリーンの中で感じておりました。
この映画の古老の声優が俳優の菅原文太氏(1933〜)。演じて話すセリフに自信と力強さがありますが、私生活においても山梨県北杜市で農業生産法人を立ち上げ、実際にベビーリーフなどを栽培して、東京都内に卸しているというのは結構有名な話です。
この映画には、この土地に古くから住む農家の方たちも登場し、自分の土地・耕地に一家言をもつところを披瀝しあい相譲らない場面があり、主人公が困っている設定になっています。私が以前に、実際に伺った神戸の農家のお話では、隣保でありながらでもそれぞれの土壌の違いは僅かずつ存在し、一朝一夕には他の人の土地に自らの栽培方法の応用は効かないとの事。この脚本も多少それを意識されたのか、と思わず頷いておりました。
また、「おひとよし」、「おせっかい」、「おおらかさ」を自然に持っているご近所の登場人物が好意をもって描かれています。世知辛い今の世の中では希少種の方たちかも知れませんが、映画を観終わって最も私がほっとしたのは、そのシーンかも知れません。
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やはりこの夏封切り「るろうに剣心」に主演している佐藤健氏(1989〜)が、菓子メーカーのCMで踊る曲は、我らシニア世代が少年時代に欣喜雀躍したTVアニメ「狼少年ケン」(1963〜65)主題歌のメロディーの一部であり、またその作曲者はあの小林亜星氏(1932〜)であります。
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