GREENLAND

エム・ヴイ・エム商事株式会社の扱う野菜・果物に関する商品や産地、販売情報から、生産者、栽培方法、旬、栄養、保存方法、レシピ、美味しいお店、果ては会社や仕事の、楽しさ、新たな発見、感動、熱い想いなどなどをスタッフが綴るブログ。

ちぢみほうれんそう

「ちぢみほうれんそう」は「ちりめんほうれんそう」とも言うのですが、ご存知ですか?葉が肉厚で甘味があり、ほうれん草らしい味が濃く感じられるちぢみほうれん草。でもこれは普段よく目にしている一般的なほうれん草との違いは、品種ではなく、栽培方法によるものなのです。一般的なほうれん草は、寒い冬の間はハウスやトンネル栽培が中心になりますが、冬の露地栽培をすることにより、寒さに耐えられるよう葉に厚みが出て糖度が上がり旨みも栄養もグンと増したのが「ちぢみほうれんそう」です。

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露地栽培なので裏側によく土がこびりついているのでよ~く水洗いをしてください

 

葉が寒さでちりちりに縮れ、短い茎に葉を密につけ、地面にぴったりと張り付くように横に広がって成長することで、葉が外気に当たる面積は表面のみとなり、葉の裏側は暖かな地面で守られる。そして、葉は無駄に重ならないように放射線状に広げられて、最大限の効率で光を受け、その特徴でもある葉の肉厚も、アクがなく噛めば噛むほどに甘さを感じる味を作り出しているのだ。葉がクシュクシュと縮れた状態になるのは寒さによりストレスから、だから寒い冬の間だけ...旬は12月~2月頃となります。

クリスマス明けの寒気が日本列島を覆うように拡がり、各地で大雪が降ったと朝のTVニュースが唸る中、冷蔵庫に座布団を重ねたようにちぢみほうれん草があったので、無性に食べたくなってフライドエッグの付け合せにして、トーストとミルクティーで食す。すごく簡単でシンプルなのだけど、濃厚な味が、自然の~植物の~不思議~というか、賢い~というか、計り知れないチカラを感じさせてくれ、与えてくれて、とても元気に、幸せな朝にしてくれました。

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フライドエッグとちぢみほうれん草のバター炒め(ブラックペッパー多めが好き)

 

元々ほうれんそうには貧血を改善する鉄分、がん予防に効果的なβカロチン動脈硬化予防に効果的なビタミンC、Eが豊富に含まれています。
それに加えて、冬の露地栽培でちぢみほうれんそうの体内が寒さに対するストレスによって酸化現象が起こすため、より多くのビタミンCやE、カロチンが生成されているはずです。寒さと植物のチカラに感謝!